読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『エレファントヘッド』

エレファントヘッド (角川書店単行本) 作者:白井 智之 KADOKAWA Amazon

『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ——コンテンツ消費の現在形』

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書) 作者:稲田 豊史 光文社 Amazon

『なぜ科学を語ってすれ違うのか ソーカル事件を超えて』

なぜ科学を語ってすれ違うのか――ソーカル事件を超えて 作者:ジェームズ・ロバート・ブラウン みすず書房 Amazon 大学院生の頃に読み,その後もいくどか手に取って参照したであろうこの本を,先日改めて読んでいたところ,びっくりしたというか,自分のあまり…

『忌録: document X』

忌録: document X 作者:阿澄思惟 A.SMITHEE Amazon 年末年始に読んでたモキュメンタリーからの流れで。近頃似たような作品を読みすぎて,正直どれがどれだが整理がつかなくなってきているが,私としては,これが一番良くできていると感じたかな。短編が4話収…

『「能力」の生きづらさをほぐす』

「能力」の生きづらさをほぐす 作者:勅使川原真衣 どく社 Amazon よい本です。著者は教育社会学を学んだ組織開発コンサルタントの方だということで,ハイパーメリトクラシーとか人材開発業界(能力屋)とかの問題点を指摘した上で,個人の能力ではなくて,組…

“THEE MOVIE” LAST HEAVEN 031011

チバ追悼上映ということで,映画館で見てきた。初見だと思っていたのだが,昔に一度見たことあった。2003年幕張メッセの解散ライブの映像を中心とした,終末感漂う後期ミッシェル。 ミッシェルというバンドには明らかな絶頂期があって,それはもちろんギヤ・…

年末年始はモキュメンタリーだった

近畿地方のある場所について 作者:背筋 KADOKAWA Amazon 変な家2 ~11の間取り図~ 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon かわいそ笑 作者:梨 イースト・プレス Amazon メタフィクションとか好きなくせに,最近までモキュメンタリーという言葉すら知らなかった怠惰な私…

チバが死んでしまった

とてもではないが,まだ「ご冥福をお祈りします」なんて言葉を口にするような気持ちにはなれない。中3の頃にミッシェル・ガン・エレファントに憧れてバンドを始め,音楽を聴き漁るようになった私にとって,チバが死んだと言われても,そう簡単には受け入れら…

Mann & Likert(1952)The Need for Research on the Communication of Research Results

https://www.jstor.org/stable/44124252 マン&リッカートのいわゆるサーベイフィードバック論文。ただ読んでみたら、ここでは「サーベイフィードバック」という名前は登場していないのね。一体誰が言い出したのやら…。 測定という技術によって、「態度」や…

『集団力学 グループ・ダイナミックス』

集団力学―グループ・ダイナミックス (1969年) (文庫クセジュ) 作者:ジャン・メゾンヌーヴ Amazon ブログを更新している暇がなかなかなかったのだが、この10月はこれまで避けて通ってきた集団力学について勉強しなおしていたのだった。これはそのうちの一冊。…

『企業が求める〈主体性〉とは何か 教育と労働をつなぐ〈主体性〉言説の分析』

企業が求める〈主体性〉とは何か:教育と労働をつなぐ〈主体性〉言説の分析 作者:武藤 浩子 東信堂 Amazon 昨今、「主体性」という言葉はとにかくポジティブな価値を帯びたものとして、各方面でご都合主義的に多用されまくっているキラキラワードなので、私…

『女ともだち 靜代に捧ぐ』

女ともだち ――靜代に捧ぐ (単行本) 作者:早川 義夫 筑摩書房 Amazon コロナで心身ともに弱ってしまって、自分などにはもうなにも成し遂げられないのではないかというような気持ちで寝込んでいた時に、まあ聴くものといえば早川義夫なわけで、そのままこれも…

『社会的構築主義への招待 言説分析とは何か』

社会的構築主義への招待―言説分析とは何か 作者:ヴィヴィアン バー 川島書店 Amazon バーの最近の論文を読んだので、ついでにふりかえり。 7〜9章に人であること(personhood)の議論あり。

冨樫義博展に行ってきた/行けなかった

もう先週の話になるが、グランフロントでやっている冨樫義博展に行ってきた。平日の昼間だし気楽な感じで入れるだろうと高を括っていたら、なんと長蛇の列(!)…というわけではないが、どこからともなくウヨウヨと人が群がってくる、それもひと目見てわかる…

『パプリカ』

パプリカ 林原 めぐみ Amazon アニメにはあんまり詳しくないので、筒井康隆に平沢進だというくらいの知識でネトフリのマイリストに長らく入れっぱなしだったのを、ついに見た。 あらすじとしては、 他人と夢を共有できる装置が研究所から盗まれた。研究所職…

『きさらぎ駅』

きさらぎ駅 恒松祐里 Amazon なにかあまり考えずにさくっと見れるものを、ということで。2ちゃんねるでおなじみの例の話なのであるが、こういう類の映像化作品はまあ酷いことになるだろうなと期待せずに見始めたところ、案の定ストーリーは改変されているし…

『自己啓発の罠 AIに心を支配されないために』

自己啓発の罠:AIに心を支配されないために 作者:マーク クーケルバーク 青土社 Amazon 去年に買って、ちょびちょび読んだり読まなかったりしていたものを、この機に読み通してみた。身体やふるまいのみならず、精神、魂のアップグレードを目指して私たちが…

『君たちはどう生きるか』

宮崎駿がもう一度長編映画を作っていたなんて、ぜんぜん知らなかった。先週あたりにTwitterを開いてみれば新作が公開されたよとあって、ちょうど春学期もほぼ終わりで少々時間も取れるようになってきたタイミングだったので、映画館に行って見てきた。 今回…

『ミッドサマー』

ミッドサマー(字幕版) フローレンス・ピュー Amazon それで、アマプラでミッドサマーも今さらながら見た。映画としてはきれいな映画にはなっているが、まあ、カルトムービーの類でしょう。でも、この舞台となっている村がカルトかというと、そのへんは意見…

『サイコ』

サイコ (吹替版) アンソニー・パーキンス Amazon 6月とか一体なんなんでしょうね,あれよあれよという間にもう下旬らしいですよ。そんな中で,久々に見た映画がこれ。これもまあ,昔に一度見て,ジャケ写にもなっている女優のホラーシーンの印象はあまりにも…

『ストレイト・ストーリー』

ストレイト・ストーリー リストア版 [Blu-ray] リチャード・ファーンズワース Amazon リンチの映画の中で,どうもこの映画だけはハートウォーミングな映画であるらしいということでいままで避けてきたのだけれど,いざ見てみるとやっぱりデヴィッド・リンチ…

『隠し砦の三悪人』

隠し砦の三悪人 三船敏郎 Amazon 黒澤明を見るシリーズ,今回は隠し砦の三悪人。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』

ボウリング・フォー・コロンバイン(字幕版) マイケル・ムーア Amazon Amazonプライムで。アメリカで銃による死者の数が圧倒的に多いのは,そりゃ銃があれほどどこにでも,生活のごく身近なところにまで流通しているからでしょう,と思っていたら,カナダも同…

『制度複雑性のマネジメント:論理の錯綜と組織の対応』

制度複雑性のマネジメント: 論理の錯綜と組織の対応 作者:舟津 昌平 白桃書房 Amazon

またサリンジャー(についての本)

『ライ麦畑でつかまえて』についてもう何も言いたくない―サリンジャー解体新書 作者:竹内 康浩 荒地出版社 Amazon 春休みのあいだコツコツ論文を書いて,4月になって授業の準備をなんとか間に合わせつつ学会発表もして…という感じで暮らしていたら,知らない…

坂本龍一,ご冥福をお祈りします

坂本龍一が亡くなるなんて思わなかった。もちろん,がんで闘病中であることは知っていたが…。 最近見てたのは,ネットフリックスでやってるニューヨークでのパフォーマンス映像。https://www.netflix.com/jp/title/81299295 それで,私にとって坂本龍一とは…

『ジョブ・クラフティング 仕事の自律的再創造に向けた理論的・実践的アプローチ』

ジョブ・クラフティング: 仕事の自律的再創造に向けた理論的・実践的アプローチ 白桃書房 Amazon また更新が滞ってしまった。こちら,高尾先生よりご恵投いただきました。第7章に産業保健心理学の先生によるジョブ・クラフティングに依拠した介入のお話あり。

エドガー・シャイン,ご冥福をお祈りします

The Clinical Perspective in Fieldwork (Qualitative Research Methods) 作者:Schein, Edgar H. SAGE Publications, Inc Amazon 組織への臨床的アプローチについて論文を書こうと思って書けないでいるうちに,エド・シャインが亡くなったそうだ。私自身は,…

NHKで正月にドラマ化されてた『いちげき』

いちげき (1) (SPコミックス) 作者:松本次郎,永井義男 リイド社 Amazon もう最近の松本次郎をあまりちゃんと追いきれなくなっているのだが,正月にNHKでドラマ化されるというので,いい機会だと,過去に途中まで読んでいた『いちげき』をちゃんと読み直す。…

『約束のネバーランド』

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:白井カイウ,出水ぽすか 集英社 Amazon 今更読んだ。最近は新しいマンガを読み始めても,あまり乗り切れなくて最初の方でやめてしまうことが多いけど,これは冒頭から話と絵に引き込まれて,最後まで…