読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

ミステリ

『エレファントヘッド』

エレファントヘッド (角川書店単行本) 作者:白井 智之 KADOKAWA Amazon

『忌録: document X』

忌録: document X 作者:阿澄思惟 A.SMITHEE Amazon 年末年始に読んでたモキュメンタリーからの流れで。近頃似たような作品を読みすぎて,正直どれがどれだが整理がつかなくなってきているが,私としては,これが一番良くできていると感じたかな。短編が4話収…

年末年始はモキュメンタリーだった

近畿地方のある場所について 作者:背筋 KADOKAWA Amazon 変な家2 ~11の間取り図~ 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon かわいそ笑 作者:梨 イースト・プレス Amazon メタフィクションとか好きなくせに,最近までモキュメンタリーという言葉すら知らなかった怠惰な私…

『向日葵の咲かない夏』

向日葵の咲かない夏(新潮文庫) 作者:道尾秀介 新潮社 Amazon 嫁さんが、病院の診察の合間に何か暇つぶしできるミステリを、と言うので、できるだけ後味の悪い作品がよかろう、と思って、気持ち悪くて面白かったこれを貸すことにした。結局、診察の合間では…

『どんどん橋、落ちた』

どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉 (講談社文庫) 作者:綾辻行人 発売日: 2017/03/10 メディア: Kindle版 「犯人当て」が5つ並んだ短編集。読者への挑戦状が提示されるということで、趣向としては本格っぽい感じでありながら、種を明かしてみればだいたい人を…

『出版禁止』

出版禁止(新潮文庫) 作者:長江俊和 発売日: 2017/08/18 メディア: Kindle版 久しぶりにミステリを。

『書きたい人のためのミステリ入門』

書きたい人のためのミステリ入門(新潮新書) 作者:新井久幸 発売日: 2020/12/17 メディア: Kindle版 とくにミステリを書く予定はないけど、読んでみた。まあ「論文の書き方」みたいなもので、なにか目新しいことが書いてあるわけではないけれど、基礎的なこ…

『ハサミ男』『最後の喫煙者』

ハサミ男 (講談社文庫) 作者:殊能将之 発売日: 2013/07/12 メディア: Kindle版 最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1 (新潮文庫) 作者:康隆, 筒井 発売日: 2002/10/30 メディア: 文庫 嫁さんが読みたいと言っていたので、貸し出す前にどんな話だったけな、と流…

『これはミステリではない』

これはミステリではない 作者:竹本 健治 発売日: 2020/07/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) 「これはミステリではない」ということだが、思っていたよりミステリだった。まあ、もしミステリ的な要素が一切ないとか限りなく希薄な作品であるなら、わざわ…

『獄門島』

獄門島 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video 石坂金田一をコンプリートするシリーズ。坂口良子はもちろんいい。

『犬神家の一族』

犬神家の一族(1976) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video 犬神家の一族(2006) メディア: Prime Video とりあえず石坂浩二の金田一はコンプリートしておこうと思って見た。まあ1976年版の方は前に一度見たことがあるのだけど、今回は、1976年版に出演…

『病院坂の首縊りの家』、石坂浩二の金田一の最終作です

病院坂の首縊りの家 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video よい。見た人みんなが言うように、登場人物の家族関係は複雑すぎてぜんぜん理解できなかったが、ラストの坂道のシーンが格別によい。横溝正史がちょい役で出ており、死ぬほど演技が下手くそな…

『砂の器』

いくつかリメイク作品があるらしいのだけど、名作ということで1974年版を見た。社会派ミステリの代表的な作品ということなので当たり前だけど、刑事が靴底を擦り減らして捜査を進める前半、いわゆる「社会派」的テーマが登場した途端に演出が仰々しくなる後…

『時計館の殺人』

メイン・トリックがとてもよかった。 時計館ということで、時間にまつわるちょっと幻想的なフレーバーもあり、 制度とか、社会的現実とか、社会学的なフレーバーもあったり。 時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫) 作者: 綾辻行人 出版社/メーカー: 講…

『占星術殺人事件』

ミステリの超有名作を読んでなかったので読んでみた。 「トリックありきで話を作っている」とよく批判されているみたいだけど、トリックが不発のミステリなどミステリの名に値しないわけで、そういう話の作り方はぜんぜん大歓迎だし、そこから生まれる不自然…

アンナチュラル見た

評判のよいドラマということで、お正月のテレビの再放送を録画しておいたのを見た(録画できてない回もあったけど)。 法医学がテーマということで、どんなんかと思って見たら、法医解剖医が科学的知識を動員して事件の謎を解き明かすというミステリ調のもの…

『ウロボロスの偽書』

作中にあるように、 考えれば考えるほど訳が分からなくなってくる。いったいその惑乱はどこで解消できるのだろう(下巻, 253頁) という心持ちで読んだ。 物理学や数学でのひとつの謎の解決は、巨大な糸のなかでまた新たな謎へと繋がっていくからだ(下巻, 3…

ちょっと前に読んだ『彼女たちはみな、若くして死んだ』

ちょっと前に読んだ。 題名から、幻想風味の混じったミステリかな、とか思っていたら、殺人事件実話集だった。1949年に出版された本なので、取り上げられている事件も今から100年前後くらい前のもの。 カポーティの『冷血』を思い出したりしたけれど、それぞ…

『人形館の殺人』読んだ

この作家さんの『十角館の殺人』 という作品がミステリ然としていて好きで、館シリーズはぼちぼち読んだり読まなかったりしているのだけれど、そのうちの一冊がこの『人形館の殺人』。 巻頭に「竹本健治さんに」とあるので、メタフィクション的な仕掛けでも…