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I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『組織で生きる 管理と倫理のはざまで』

今、リハビリ職に関連した研究を行なっており、本書は病院組織での管理上の事例をたくさん取り扱ったものということで、とても勉強になった。あと、例年、看護学部で一コマ授業を持っているのだけど、看護職のリーダーシップとか早速来年からそのネタに使えるなあと。

で、まあこれはどうでもいいと言えばどうでもいいことかもしれないが、ちょっと気になったのが、「管理と倫理のはざまで」という副題。本書の内容が「倫理的管理のすすめ」というようなもので、最終的な主張も、管理者の倫理的意思決定モデルの提示ということで、それは自身の意思決定プロセスの内省を促し、管理における倫理的感受性を高めるためのものということなのだから、「管理と倫理のはざま」みたいな、両者の対立を強調するようなタイトルは、まあ看護の現場あるあるということでインパクトはあるにせよ、ちょっとミスリーディングなような気がしないでもない。むしろ、管理と倫理の相克を超えよう、という内容だと思うのだけれど。

組織で生きる: 管理と倫理のはざまで

組織で生きる: 管理と倫理のはざまで