読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『「最高の人材」が入社する採用の絶対ルール』、素晴らしくおもしろい

ビジネスリサーチラボの伊達洋駆さんにご恵贈頂いた本、素晴らしくおもしろくて一気に読んでしまった。 「求職者目線」で採用の新常識を打ち立てていくということで、言われてみれば「顧客視点」はよく聞くのに、人的資源の争奪戦である採用において「求職者…

『蒼天航路』「唯才是挙」、そして人の才を巡る曹操と華佗のスリリングな会話が最高におもしろい

『蒼天航路』は読むたびになにか語りたくなる箇所がたくさんあるのだけれど、今回は中でも、「唯才是挙」にまつわるあれこれ、特に人の才を巡る曹操と華佗の会話(26、27巻)に最高に興奮した。 「唯才是挙」というのは、曹操の発布した求賢令の骨子となるも…

『時計館の殺人』

メイン・トリックがとてもよかった。 時計館ということで、時間にまつわるちょっと幻想的なフレーバーもあり、 制度とか、社会的現実とか、社会学的なフレーバーもあったり。 時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫) 作者: 綾辻行人 出版社/メーカー: 講…

『9.11への道』

先日見た「倒壊する巨塔」から、ちょっと追加で勉強しときたいと思って読んだ。 Kindle Unlimitedで無料だし。 9.11への道 作者: 山崎雅弘 出版社/メーカー: 六角堂出版 発売日: 2014/08/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る

「倒壊する巨塔-アルカイダと「9.11」への道(The Looming Tower)」見た

アマゾンプライムで見た。見て良かったと思える作品だった。 9.11に到るまでを、FBI・CIA・アルカイダのそれぞれの視点から描くもので、「フィクション」という断りこそあるものの、基本的には「事実」をベースにしているということで、そうなると案の定、何…

『占星術殺人事件』

ミステリの超有名作を読んでなかったので読んでみた。 「トリックありきで話を作っている」とよく批判されているみたいだけど、トリックが不発のミステリなどミステリの名に値しないわけで、そういう話の作り方はぜんぜん大歓迎だし、そこから生まれる不自然…

Twin Peaks: The Missing Pieces観た

Twin Peaks: The Missing Piecesというドラマ版とか映画版の未公開映像集。とは言え、ある程度、ストーリーのある作品になっている。 これが観たくてブルーレイ買った。 Twin Peaks The Entire Mystery [Blu-ray][Import] 出版社/メーカー: Universal Pictur…

読んだら人に話したくなる『ダークウェブ・アンダーグラウンド』

「暗部」とか「深淵」とかいう言葉は妙に好奇心をそそるものだし、ふつうにネットしているのではアクセスできない秘匿的で背徳的でアナーキスティックな電脳空間とか、おもしろいに決まっている。 のっけから、人身売買、ドラッグ、スナッフ・フィルム、殺し…

『「子どもがケアする世界」をケアする』

京都大学の伊藤智明さんの誘いで、幼児心理学における二人称的アプローチを応用した企業家研究の方法論を検討するという趣旨の報告の機会を得て、その準備のために読んだ本。 「ケアをしないではいられない」のが人間の「本性」であるとか(そうした「本性」…

トリック見た(うちに入らないかもしれない)

これも評判がよい作品で、見たことがなかったので、アマゾンプライムで見た。 が、どうも演出が合わず、3話ぐらいで脱落。 第1話 発売日: 2017/07/15 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る

アンナチュラル見た

評判のよいドラマということで、お正月のテレビの再放送を録画しておいたのを見た(録画できてない回もあったけど)。 法医学がテーマということで、どんなんかと思って見たら、法医解剖医が科学的知識を動員して事件の謎を解き明かすというミステリ調のもの…

『ウロボロスの偽書』

作中にあるように、 考えれば考えるほど訳が分からなくなってくる。いったいその惑乱はどこで解消できるのだろう(下巻, 253頁) という心持ちで読んだ。 物理学や数学でのひとつの謎の解決は、巨大な糸のなかでまた新たな謎へと繋がっていくからだ(下巻, 3…