読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『リウーを待ちながら』

友人に薦められて,日本でペストが流行する話ということで,時期も時期なので読んでみたら,おもしろかった。

タイトルの「リウー」というのは,カミュの『ペスト』に登場する医師のことで,『ペスト』と言えば最近ベストセラーになっているということを小耳に挟んで,ずいぶん前に読んだきりなので時流に乗って読み返そうかなあ,でも長いしちょっとしんどいなあとか思っていたところだったので,『リウーを待ちながら』のコンパクトさはちょうどありがたかった。で,そしたらタイミングよくNHKの100分de名著の『ペスト』の回が再放送されていて,これも昔に見たけれど『リウーを待ちながら』を読んだ後ということでもう一度見てみたら,『リウーを待ちながら』が随所で『ペスト』そのまんまのオマージュ的作品だということもわかったり,改めて不条理とか反抗とかの話を思い出す機会にもなったりで,よかった。

あと,「〜を待ちながら」というのは,ベケットの『ゴドーを待ちながら』からの引用だと思うのだが,まあこれはあんまり関係なさそうだった。

ペスト (新潮文庫)

ペスト (新潮文庫)

  • 作者:カミュ
  • 発売日: 1969/10/30
  • メディア: ペーパーバック
 
ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)

ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)