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『正しい本の読み方』

正しい本の読み方 (講談社現代新書)

正しい本の読み方 (講談社現代新書)

 

本の読み方ということで、学生に勧められればよいなと思い、こないだやってたアマゾンの講談社ポイント50%還元セールで買ってみた。本を読むときは手を動かしましょうみたいな初歩的なことから、あらゆる本はネットワークを形成しておりまずはそのネットワーク構造をつかむことが大事、そしてその節目になる本さえ読んでいればいい(これはバイヤールという人の『読んでいない本について堂々と語る方法』にかなり詳しく書かれていた)ということとか、著者が本に実際に書き込んだことは氷山の一角であって、その背後には膨大な書かれなかったことがあり、それをつかむことがとても大事で、そのためには本の「構造」、著者の「意図」、著者の思想の「背景」の三段を意識して読んでいくということとか、本の内容を覚えるのは頭の無駄な使い方であるとかいうことがツィッターみたいな短い文章を連ねた文体で書かれていてよいのだけれど、マルクスとかレヴィ=ストロースについての著者のおしゃべりが結構な分量で書かれていて、まあわれわれならばするりと読み飛ばしたりするのだけれど、こういう本を読む層の学生なら律儀に読んじゃって音を上げたりするのではないかしらという懸念もあるので、本の読み方についてある程度見聞きした学生が2冊目か3冊目くらいに読むのがいいかなという感じ。