読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『経営者のこころ チェスター・バーナードとの対話』

ウォルフによるバーナードの死の2ヶ月前のインタビュー。バーナードによると、『経営者の役割』の元となったローウェル講義はほとんど即興であったということで、ほんまかいなと思うが、『経営者の役割』についても、意識的に書こうとしていたら批判者に対抗しうるかみたいな自意識でおろおろして書けなかっただろう、こうした本はひとりでにできてくるものである(で、後で自分で自分の書いたものを読んで驚くのだ)と言っていて(まあ、本の場合はさすがに何度も書き直しをしているらしいが)、ちょうどピアノを即興で弾くように、自分のしていることを改めて考えているようではすらすらと弾くことはできず、経営上の決定も意識的に下されるものではないし、それに対する説明を加えようとするとそれは合理化に過ぎなくなる、というスタンスを貫徹するのがバーナード。