読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『問いかける技術 確かな人間関係と優れた組織をつくる』

誰かに何かを質問する、問いかける、というのは私たちが日頃たくさんやっていることだけれど、単に「答え」「情報」を得るためのものであるということ以上に、対人関係においてそれがどのような機能を持つかという観点から「問いかけ」を考察した本。で、とくに相手との信頼関係を築くことを目的とした「謙虚な問いかけ」がススメられる。

いくつかの種類の問いかけ(「謙虚な問いかけ」以外には、相手が何かに気づくように思考を誘導する「診断的な問いかけ」、質問のふりをして相手に自分の意見を通そうとする「対決的な問いかけ」、会話の内容より会話の流れそのものに意識を向けさせる「プロセス指向の問いかけ」)のそれぞれの機能を論じていく3章がとくに、インタビューの方法論として読んでも盛り上がるところかなと。あとはまあ、著者自身の問いかけの実践例を踏まえてのリフレクションなど、さすがにいいことたくさん書いてある。