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I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

チバが死んでしまった

とてもではないが,まだ「ご冥福をお祈りします」なんて言葉を口にするような気持ちにはなれない。中3の頃にミッシェル・ガン・エレファントに憧れてバンドを始め,音楽を聴き漁るようになった私にとって,チバが死んだと言われても,そう簡単には受け入れられるはずがない。

アベが死んだ時は,私にとってアベというのはひたすら真っ直ぐな人だったので,ただ「合掌!」と見送ればよかったのだが,チバの場合はそうはいかない。傍若無人で豪快そうにしていても,初期の歌詞を見ればわかるように,妙にいじけたところのある人で,私にとってはそういうところが魅力だった。だから,単にすっぱり見送るだけではダメなのだ。

私はミッシェル・ガン・エレファントという「バンド」が好きで,「ミッシェル・ガン・エレファントのチバ」が好きだったので,ミッシェル以降のチバの活動はあまり真面目に追いかけていない。ザ・バースデイとかも,何曲か好きな曲があるというくらいで,そのライブ映像を時々YouTubeで見たりするぐらいなので(藤井さんのギターがいつもいいなと思って見ていた),アルバムごとにどうとかいう印象を持つほども聴いていない。

それでも,最近のチバがどんな音楽をやっているか,どんなことを歌っているかとか,自分が歳をとるのにつれてチバも老けたなあ(めちゃくちゃ老けたなあ)とか,そういうことを気にしながらこれまで生きてきたし,これからもそうして生きていくのだと思っていた。癌で休養すると聞いた時も,それで死んでしまうなんて夢にも思わず,すぐに帰ってきて,今までと同じようにライブでもして,私はそれをまたYouTubeで見たり,都合が合えばフェスとかでも見かけたりするのだろうと思っていたわけである。だから,こんなにも早くチバのいない世界が訪れて,途方に暮れている。