読んだもの観たもの

I'm not a very good communicator, so maybe that's why I write about talking

『忌録: document X』

年末年始に読んでたモキュメンタリーからの流れで。近頃似たような作品を読みすぎて,正直どれがどれだが整理がつかなくなってきているが,私としては,これが一番良くできていると感じたかな。短編が4話収録されているのだが,それぞれは一本の物語というよりも著者が収集した資料集という体で,それら資料はオカルト的な文書であったり,ブログであったり,電子メールの抜粋であったり,写真画像であったり,その他さまざまな記録・報告書であったりするのだが,初読時はその資料の中のとくにオカルト文書をホラー作品として読んで楽しむことになり,その後は,それぞれの資料を突き合わせることで浮かび上がってくるものを,ネット上の考察とかを見ながら,ミステリ的に楽しむことになるという気の利いた作品。