これも学生の卒論のテーマ探しにいいかなと思って買った。のだけれど、ざっと読んでみた結果、これだけでテーマ探しをするとするなら、むしろあまりよくないなと思った。要点のみをまとめたフレームワークでことを済ませてしまうのは(そして、それでいいと思ってしまったりなんかするのは)、少なくとも研究という営みの目指すところとは違うだろうと(まあタイトル通り「ビジネス書」の図鑑なので、研究にそぐわないのは当たり前といえば当たり前なんだけれども)。
ところで、本の面白さの半分(以上)は文体にかかっていると思う私からすると、そこらへんをすっとばして要点のみを均質にまとめるこの手の本の楽しみ方がわからない。
でもKnowing-Doing Gapを埋めるためのひとつの手段として、論旨をイラスト化するというのはなるほどと思った。これもタイトル通り「見るだけでわかる!」のはさすが(そこで一体その書物の何が「わかる」ことになっているのかという疑問は措くとして)。