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『はじめての経営組織論』

はじめての経営組織論 (有斐閣ストゥディア)

はじめての経営組織論 (有斐閣ストゥディア)

  • 作者:高尾 義明
  • 発売日: 2019/09/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

遅ればせながら読んだ、高尾先生の経営組織論の教科書。組織とは何か、どのような役割を果たしているのかについて、目的手段とか決定前提の話をしっかり押さえながら丸々第1部を当てて論じられているのが特徴的で、その後の各トピックも活動のシステムとしての組織の存続、組織と個人の相互浸透という視点に紐づけて体系化されている。現代というのは、組織より個人の方がなにかと持ち上げられがちな時代であるけど、そうした個人への価値の高まりそれ自体がグーグルといった知識の流通を担う組織によって維持・加速されており、組織に縛られない自由な働き方を可能にしているのもまた組織であるという意味で、現代はまだまだやっぱり組織社会、今まで以上に組織社会であるかもしれないのである。