2019-01-01から1年間の記事一覧
ビジネスリサーチラボの伊達洋駆さんにご恵贈頂いた本、素晴らしくおもしろくて一気に読んでしまった。 「求職者目線」で採用の新常識を打ち立てていくということで、言われてみれば「顧客視点」はよく聞くのに、人的資源の争奪戦である採用において「求職者…
『蒼天航路』は読むたびになにか語りたくなる箇所がたくさんあるのだけれど、今回は中でも、「唯才是挙」にまつわるあれこれ、特に人の才を巡る曹操と華佗の会話(26、27巻)に最高に興奮した。 「唯才是挙」というのは、曹操の発布した求賢令の骨子となるも…
メイン・トリックがとてもよかった。 時計館ということで、時間にまつわるちょっと幻想的なフレーバーもあり、 制度とか、社会的現実とか、社会学的なフレーバーもあったり。 時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫) 作者: 綾辻行人 出版社/メーカー: 講…
先日見た「倒壊する巨塔」から、ちょっと追加で勉強しときたいと思って読んだ。 Kindle Unlimitedで無料だし。 9.11への道 作者: 山崎雅弘 出版社/メーカー: 六角堂出版 発売日: 2014/08/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る
アマゾンプライムで見た。見て良かったと思える作品だった。 9.11に到るまでを、FBI・CIA・アルカイダのそれぞれの視点から描くもので、「フィクション」という断りこそあるものの、基本的には「事実」をベースにしているということで、そうなると案の定、何…
ミステリの超有名作を読んでなかったので読んでみた。 「トリックありきで話を作っている」とよく批判されているみたいだけど、トリックが不発のミステリなどミステリの名に値しないわけで、そういう話の作り方はぜんぜん大歓迎だし、そこから生まれる不自然…
Twin Peaks: The Missing Piecesというドラマ版とか映画版の未公開映像集。とは言え、ある程度、ストーリーのある作品になっている。 これが観たくてブルーレイ買った。 Twin Peaks The Entire Mystery [Blu-ray][Import] 出版社/メーカー: Universal Pictur…
「暗部」とか「深淵」とかいう言葉は妙に好奇心をそそるものだし、ふつうにネットしているのではアクセスできない秘匿的で背徳的でアナーキスティックな電脳空間とか、おもしろいに決まっている。 のっけから、人身売買、ドラッグ、スナッフ・フィルム、殺し…
京都大学の伊藤智明さんの誘いで、幼児心理学における二人称的アプローチを応用した企業家研究の方法論を検討するという趣旨の報告の機会を得て、その準備のために読んだ本。 「ケアをしないではいられない」のが人間の「本性」であるとか(そうした「本性」…
これも評判がよい作品で、見たことがなかったので、アマゾンプライムで見た。 が、どうも演出が合わず、3話ぐらいで脱落。 第1話 発売日: 2017/07/15 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る
評判のよいドラマということで、お正月のテレビの再放送を録画しておいたのを見た(録画できてない回もあったけど)。 法医学がテーマということで、どんなんかと思って見たら、法医解剖医が科学的知識を動員して事件の謎を解き明かすというミステリ調のもの…
作中にあるように、 考えれば考えるほど訳が分からなくなってくる。いったいその惑乱はどこで解消できるのだろう(下巻, 253頁) という心持ちで読んだ。 物理学や数学でのひとつの謎の解決は、巨大な糸のなかでまた新たな謎へと繋がっていくからだ(下巻, 3…
これも学生の卒論のテーマ探しにいいかなと思って買った。のだけれど、ざっと読んでみた結果、これだけでテーマ探しをするとするなら、むしろあまりよくないなと思った。要点のみをまとめたフレームワークでことを済ませてしまうのは(そして、それでいいと…
経営の分野ではベストセラーらしいけど、読んだことがなかったのでざっと読んだ。 めちゃくちゃ優良な企業って結局のところ何が違うの?というシンプルな問いを、それなりに優良な企業と比較したり、その歴史を遡ったりと苦労して調査して、結論はまあふつう…
ゼミのリーディング教材にするといいかなと思って読んだ。 主張としては、「労働を規制することが必要」(174頁)というもので、ここで「規制」とは、(自己責任としてではなく)法的・制度的・慣習的に労働のあり方を作り変えていくといった意味合いが含ま…
うちは現代社会学部ということで、ゼミに入ってくる学生は必ずしも経営学を勉強してきていないので、そういう学生さんが読んだらいいかなと思って買った。 「経営学図鑑」というより「経営図鑑」という感じで、ビジネスの実例が盛りだくさん、理論的な話が多…
ちょっと前に読んだ。 題名から、幻想風味の混じったミステリかな、とか思っていたら、殺人事件実話集だった。1949年に出版された本なので、取り上げられている事件も今から100年前後くらい前のもの。 カポーティの『冷血』を思い出したりしたけれど、それぞ…
この作家さんの『十角館の殺人』 という作品がミステリ然としていて好きで、館シリーズはぼちぼち読んだり読まなかったりしているのだけれど、そのうちの一冊がこの『人形館の殺人』。 巻頭に「竹本健治さんに」とあるので、メタフィクション的な仕掛けでも…
Kindle Unlimitedで全巻読めた。 SMやいじめをテーマとしつつ、殺し屋イチが(というか裏で手を引くジジイが)、ヤクザ・垣原組を壊滅させるというお話。 初めて読んだのは高校生の時で、そのあまりの暴力描写が後の人格形成に影響を与えたと言えばそうであ…
記念すべき第一回目の投稿で、たまたま手に取ったなんの思い入れもない本を取り上げるのもどうかとも思うが、とにかく書き始めることにする。 最近、Kindle Unlimitedを契約したので、聞いたことがあるが読んだことのない本を読んでいる。その中の一冊で、ざ…
読んだ本や観た映画などについて、簡単な意見を述べるために作ったブログ。 本格的な論評を書くには時間がかかりすぎるし(そのため、気が重くなったりするし)、できる限り気楽に書きたいものの、他人の目に晒されなければ緊張感に書けるし…、と思って開設…