2019-01-01から1年間の記事一覧
うーん、これはちょっとどう評価したものかという感じだが、内容としては物語論(感動する物語の作り方とかそういうのではなく、世界を物語という形式を通して理解する認識作用のあれこれについて)が解説されており、物語論ということで素材的には面白いは…
こないだ映画の方の『ファーゴ』を見たが、このテレビドラマ版にもコーエン兄弟がかかわっているということで見た。リメイクというか、全然違う話になっているが、まあ相変わらず町は吹雪いてるし、鮮血は雪の上に飛び散るし、主要キャラは嘘ばっかりつきま…
危険「思想」というか、副題にある通りの「悪いやつらの頭の中」、世界中のろくでもないやつらが人殺しをしたり犯罪したりする時に何を考えているのかを、ジャーナリストが取材を通して書いた本。スラスラ読めて、おもしろかった。 世界の危険思想 悪いやつ…
「知らない」ということを「技法」として取り扱うと、タイトルで宣言しているところが気に入って買った。テーマとしては、「無知」というか「未知」に、恐れずにいかに踏み込んでいくかというものだった。 読んでみたら、延々事例となんとか理論の引用があっ…
ええ、わかってましたよ。「個性は本当に必要なものなのか?」みたいな問いかけをしたからといって、結論がまず「必要ない」とはならないことなんて。でも、「社会的に価値ある個性を発揮しよう」、したがって「個性は必要なものだといわざるをえない」とい…
本書は、釣りを見破るための技術を記すものだ、ということで、その目的としては、ひとつは、「釣りに騙されないようにしましょう」という「教育」的なものらしいのだが、それ以上に著者は、「釣りをもっと楽しもう」ということが言いたいらしく、「釣りは、…
日曜の夜ということで、何か見ようと思って、もう3度目か4度目くらいだが見た。この映画は、「仕掛け」を知っている方がおもしろいね。 ぱっと見、サスペンスみたいな雰囲気を出しているが、その実、人をおちょくったようなコメディ。観客すらおちょくってい…
非常勤をしている大学の補講ということで、いつもとは趣向を変えて、ビデオを見せて学生にレポートを書かせることにしたのだけど、そのビデオ教材を何にするかということで結構悩んで、働き方改革関連のものとかどうかなと思って探したけどあまりいいのが見…
95年。アメリカ。刑事と犯罪者たち。完全に日曜の夜だわ。 ユージュアル・サスペクツ (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る
昨年の夏に買ってなんとなく読みかけにしていたのを読んだ。うーん、まあ、モリッシーについての情報は色々たくさん書いてあって楽しめた。けど、最終的にはモリッシーのネガティブ(というかネクラ)イメージをポジティブに反転させるというよくある感じで…
定期。 HITOSI MATSUMOTO VISUALBUM “完成” [DVD] 出版社/メーカー: よしもとミュージックエンタテインメント 発売日: 2003/03/26 メディア: DVD 購入: 6人 クリック: 204回 この商品を含むブログ (42件) を見る
今、リハビリ職に関連した研究を行なっており、本書は病院組織での管理上の事例をたくさん取り扱ったものということで、とても勉強になった。あと、例年、看護学部で一コマ授業を持っているのだけど、看護職のリーダーシップとか早速来年からそのネタに使え…
『インスタント沼』ということで、例えて言うなら、選りすぐった高級食材を手間隙かけてインスタント食品にする(結果的に「そうなった」のではなく、「そうする」)、というような作品だった。 「沼」という点では、いろんなものが呑み込まれたり吐き出され…
私たちが日々従事している、仕事、勉強、スポーツ、授業、会議、何気ないおしゃべり、バンド活動、家族での団欒、組織の変革、銀行強盗、詐欺、恋愛、いじめ、解釈改憲、等々…といったあらゆる「ゲーム」の基盤をなす「ルール」というものについて、それがい…
南アジア、東南アジア、オセアニア辺りを吹き抜ける季節風(モンスーン)をテーマに、死ぬほど太陽が照りつける乾季(誇張ではなく、最悪ほんとに死ぬ)と、死ぬほど雨が降る雨季(やはり、最悪ほんとに死ぬ)の境目での、動物とか虫とか人間の暮らしを描く…
科学と非科学の「はざま」、こないだの記事からのマイブーム的な啓蒙主義的表現で言えば「光」と「闇」のあいだの「薄闇」(著者もこう言ってるが)に焦点を当てたエッセイで、さくっと読めるし、学生にもおすすめできるよい本だと思う。 内容としては、なに…
学生の卒論指導のために読んだ。 アンケート調査をやる学生は、少なくとも第4章くらいは読んでおこう。 リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書) 作者: 谷岡一郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2000/06/20 メディア: 新書 購入: 47…
同じ著者の『ダークウェブ・アンダーグラウンド』が面白かったので、こちらも読んでみた。 「自由と民主主義はもはや両立できない」と言ったピーター・ティール(ペイパル創業者)から、「宇宙人」(=超人間・超知性的存在)による専制(民主主義からの脱却…
最近忙しくてまったく更新できていないが、その間もアマゾンプライムでずっと見ていたのが、この恐竜ドキュメンタリー番組。近頃は空前の化石発見ブームで、いろんな恐竜の知られざる生態が明らかになっているらしい。 と言っても、ティラノザウルスとか有名…
「キャリア形成論」という担当授業の話題にいいかなと思ってざっくり読んだ。 本業に時間空間を拘束され、そのことに本人が問題意識を持っていない状態をシングルキャリアとし、こうしたシングルキャリアには不確実な時代にうまく対処できなくなるかもしれな…
GWということで、Kindle Unlimitedで読める本を読んでみた。 ゲテモノ喰いかと思いきや、著者は至って真面目(?)な人で、「生き物について知りたい」という知的探求のひとつの行き着く先が〈食べる〉ことなんだそう。 なぜ、その生き物はそこに息づいてい…
これもGWなので、アマゾンプライムで何か見ようと思って見た。 で、映画もまあまあおもしろかったけど、どうやら原作はホラーというよりミステリなんだそうで、そちらの方が気になった。 あと、「映画”リング”の謎に迫る」ということで、映画の内容をすごく…
GWなので何か見ようと思って、アマゾンプライムで見た。 映像がとても綺麗で、撮影・編集もすごく手間が掛かってそうで、動物の世界も大変だなあとか思いながらなんとなく流し見してたら、最終的には「ホッキョクグマは2030年には絶滅する」という環境保護的…
ジェイムズ・チャンスやコントーションズは、今まで『No New York』(4バンドのオムニバスCD)くらいでしか聴いていなかったけど、ひょんなことからアルバム一枚通して聴いてみたらものすごくよかった。 ノー・ウェイヴということでは、『No New York』にも…
今日の「経営学ステップアップ」という担当授業の中で、「経営学の理論は、考えるためのきっかけのようなものなので、思い思いにアレンジして使えばいい」というような話をしてたら、この『組織開発の探究』でも、組織開発をそのようなものとして位置付けて…
リバタリアニズムの立場から、売春婦とかポン引きとかヤクの売人とかダフ屋とか環境を保護しない人たちとか、いわゆる社会的に非難されるような不道徳な人たちのことを擁護する、という本。 リバタリアニズムがどのような思想であるかは、著者と訳者の序文で…
やっと買った。で、最高。 ドゥルーズのベーコン批評もおもしろそうなので合わせて買った。 フランシス・ベーコン (フォーカスシリーズ) 作者: マーティン・ハマー 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/06/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件)…
最近本屋でよく平積みされているので、買ってみた。 働くということについて、健やかな「観」(ものの見方)を作ることを目指すという本で、「哲学」と言うわりには、企業の研修で教わるようなことをきっちりたくさんまとめてあるという感じで、結局どこら辺…
これも京大の伊藤さんにお薦めしてもらった本。 例えば、さほど仲良くもない人と居合わせて気詰まりを感じる時(そして例えば、慣れないフィールドで観察調査をしている時)、私たちはそこに「ただ、いる」ことに耐えられなくなって、しきりになにか考え事を…
表紙が派手だけど、中身は思いのほか真面目な「教科書」という感じだった。少なくとも、楽しみながら読めるという感じではなく、「勉強」というモードで読む本。 「教科書」と言っても、大学教員が書く教科書よりもだいぶ実務寄りの内容になっており、学生向…